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(2) また,原告Aは,本件圧迫骨折から進行した破裂骨折を原因とする脊髄圧
迫による後遺障害としての体幹及び下肢筋力の低下又は膀胱直腸障害(尿失
禁,便失禁)が残っていると認めることができないから,争点(5)及び(7)に
おいて原告らの主張する原告Aの後遺障害は,少なくとも,C医師の上記
(1)の過誤と相当因果関係があると認めることができないものである。
(3) もっとも,原告Aは,C医師の上記(1)の過誤によって,約2週間程度,
神経麻痺症状等に対する手術を受けるのが遅れ,その間,これを原因とする
腰痛や歩行障害を患い,相応の精神的苦痛を受けたと認める余地はある。
し
かし,上記(2)のとおり,C医師の上記(1)の過誤と原告らの主張する原告A
の後遺障害との間には相当因果関係を肯認できないのであるから,C医師の
上記(1)の過誤によって原告Aが侵害された利益は,適時に適切な診療を受
ける利益ともいうべきものであると解されるが,このような利益は,当然に
は不法行為上の保護法益にあたらないと解するのが相当である。
(4) したがって,原告らの本訴請求は,争点(6)及び(7)について判断をするま
でもなく,いずれも理由がないことに帰着する(なお,原告Bが,C医師の
上記(1)の過誤によって,原告Aの死亡に比肩すべき精神的苦痛を受けたと
認めることはできないから,原告Bの本訴請求は,この点からも理由がな
い。
)。
8 結論
以上の次第で,原告らの本訴請求は,いずれも理由がないので,これらを棄
却することとし,主文のとおり判決する。